キャタピラ付き階段昇降機のメリット、デメリットを解説
2023.12.18 Category:階段の上り下りをする場合、さまざまな機器がサポートしてくれます。階段昇降機もそのうちの一つです。階段昇降機には、大きく分けて、可搬型(かはんがた)というキャタピラ状の機構で階段の上り下りができる階段昇降機があります。
今回は、キャタピラ付き階段昇降機のメリット、デメリットについてご紹介します。
キャタピラ付き階段昇降機とは?
キャタピラ付き階段昇降機は、その名の通り、無限軌道(キャタピラ)を利用して階段を昇降する機械です。可搬型階段昇降機とも呼ばれているタイプの機器の一種です。
機械自体が動いてくれて、設置工事不要です。さまざまな場所で柔軟に使用できることが大きな特徴です。車椅子を使用する方々にとっては、日常生活での大きな助けとなり、移動の自由度を大きく向上させます。
キャタピラ付き階段昇降機のメリット
キャタピラ付き(可搬型階段昇降機)のメリットは、大きく分けて3つあります。
1、利便性が高い
特定の場所に設置する工事が不要です。固定させずに必要な時に、すぐ使用できます。工事が不要なぶん、費用面でも安価に導入できます。
2、柔軟に対応
さまざまな種類の階段に対応可能。ご自宅はもちろん、移動先に施設などでも使用できます。
3、介助者の負担軽減
介助者が自力で要介護者を運ぶことに比べると、その負担を大幅に軽減できます。介助者の腰痛を予防するメリットもあります。
キャタピラ付き階段昇降機の注意点
キャタピラ付きの階段昇降機には、多くのメリットがありますが、一方で以下のようなデメリットも理解しておくことが重要です。
1、操作性の学習が必要
介助者が昇降機を適切に操作するためには、適切なトレーニングが必要です。操作方法を誤ると、利用者や介助者が事故に遭うリスクがあります。
2、階段が損傷することがある
キャタピラの圧力や摩擦によって、木製や塗装された階段に、場合によって損傷を与えるリスクがあります。
3、重くてかさばることがある
可搬型階段昇降機は、その性質上、重くてかさばることが多く、保管や移動の際には適切なスペースと力が必要です。
4、使用できる階段には限界がある
狭い階段や曲がりくねった階段では、使用しにくいことがあります。詳しくはご相談ください。
5、介助者が必要
キャタピラ付き階段昇降機には、安全に操作をおこなう介助者が必要です。介助者がいない場合は、使用ができない可能性があります。
ほかに、階段を安全に上り下りするには、いす式階段昇降機という機械もあります。
いす式階段昇降機は、乗降者の状況によって必ずしも介助者が必要ではなく、介助者の負担がより軽減されることがあります。
いす式階段昇降機の設置事例
いす式で便利!!直線型の階段昇降機「昇助くんSEO9-R」
お住まいの長い階段も手軽に設置!!
2階にお住まいということで設置させていただくこととなりました。比較的、距離の長い階段で、上り下りがご負担であったとのことです。階段距離が標準より長いため、延長レールが必要となりました。
階段昇降機の設置事例「昇助くんSEC9」
信頼性と安定性を考えた親切設計
屋内直線型階段昇降機「昇助くんSEC9K」を設置させていただきました。踊り場を挟んだ180度の曲線型階段ですので、曲線型を設置する方法もありましたが、ご家族の退院時期に合わせて、できるだけ早期に設置したいというご意向であったことから、曲線型よりも早めに設置可能な直線タイプ2台設置という形になりました。
いす式階段昇降機のレンタルも可能
いす式階段昇降機は、レンタルが可能です。
いす式階段昇降機は、購入よりもレンタルの方が安く済む場合があります。レンタルした場合、いくらくらいになるのか、下のページで解説しています。
まとめ
車椅子に乗ったまま移動できるキャタピラ付き階段昇降機のメリット、デメリットについてご紹介しました。
キャタピラ付き階段昇降機にも、いす式階段昇降機にも、それぞれ良さがあります。
どんな階段昇降機を使えばいいのか?それについては、乗降者の状況をしっかり把握し、適切な機械の利用が肝心です。
どんな階段昇降機を使えば良いのか? 階段昇降機については、福祉用具のプロにご相談ください。
可搬型昇降機は、一般的に、公的介護保険を使用してレンタルするため、弊社ではすべての地域にはご提供していません。ご検討の方は、ご担当のケアマネージャー様にご相談ください。