階段の昇降機における特徴と定期検査の時期
2020.03.12 Category:昇降機とは
昇降機という言葉を聞いたことがある方はどれくらいいるのでしょうか。名前の通り、昇り降りをすることが可能となっている機械ですが、エレベーターのように使えるのはもちろんのこと、体の不自由な人が利用する階段昇降機もこれにあたります。駅や福祉施設などで見かけたことがある方も多いのではないでしょうか。階段は足が不自由な人にとってはとても不便なところです。しかし立地によってはなかなかエスカレーターやエレベーターをつけることができない場合があり、こうした場合に階段用の昇降機を設置することが多くなっています。これは階段の端にレールのような機械をつけ、その上を椅子が昇り降りできるように設定されています。階段を座ったまま移動できることはとても便利であり、障害を持つ方を多くサポートしています。これらは普段の使われていない時には折りたたまれているなど、置き方にも工夫が凝らされています。
階段は特にさまざまな事故が起こりやすい場所です。デパートや福祉施設などの公共の場はもちろんのこと、家庭内でもこけてしまったり、転倒したりする方が増えています。特に高齢者は身体が思うように動かない人もいるため、階段の昇り降りを楽にするような機械があると、それだけで心持ちも変わるのではないでしょうか。毎日動き回る家の中で少しでも楽にできる部分があれば、ずいぶんと助かるはずです。自宅や駅などで利用できるときは利用してしまいましょう。外にあるものは特に定期検査をパスした性能の高いものばかりです。まわりの人の力を借りてぜひとも利用してみてください。外でも家のなかでもこのように利便性が高まれば、より暮らしが豊かになることでしょう。
階段昇降機の定期検査
階段の昇り降りをサポートしてくれる昇降機は、多くの方の足の代わりとして大変役に立っています。公共交通機関や施設で使われるなど、活躍の場も広がっています。たしかに最近ではエスカレーターやエレベーターが一般的となっており、椅子型のこうした機能を見られることは少なくなったのかもしれませんが、現在でもしっかりと需要があり、さまざまなところで利用されています。
しかし、気になるのはその安全性ではないでしょうか。エレベーターやエスカレーターみたいにしっかりとしたサポートがあるわけではないと思う人も多く、使ったことがない人にとっては不安に感じることもあるのかもしれません。ところがこの階段昇降機は建築基準法に基づいた、確認および完了の検査を受けなければならないことになっており、適当に造ることはできないのです。これらはエレベーターの一つとしてとらえられており、建築基準法と呼ばれる制度できちんと規制されています。さらに建設する際には資格を持った人のみが完了検査を行えることになっており、設置準備から完了まで徹底的にケアされています。つまり、安全レベルはエレベーターと同等に保つことが義務とされているため、安全性もしっかりと保障されているといえます。また、年に1度は定期検査をすることが義務化されており、毎年安全性がチェックされています。これは椅子だけではなく、全ての昇降機にあてはまることですが、駅で使われているものから病院やデパートにあるものなど、さまざまです。レジャー施設にあるものも同様に扱われているのですから、実に幅広いものが検査対象になります。
定期検査報告も必要に
昇降機は年に1度検査を受けることによって質と安全性をチェックしています。さらにいえばその検査の基準は非常に厳しく、検査するのは一級建築士や二級建築士、あるいは昇降機等検査員資格証を持っている方にしかできませんし、検査が終わったら一定期間内に報告書を出す必要があります。
また、機械をつけたものの結局使っていない、あるいはしばらく使わないことになった場合は、休止届を出す必要があります。これは完全に使わない場合でも同じことです。休止届を出せば定期検査をせず、報告もしなくてもよくなるのですが、この間は使うことができません。万が一使いたい場合は使用する日の3日前までに報告しなければならず、そのときには特定建築設備等再使用届を提出することになっています。
ほかにも違う人が利用することになればその変更の手続きも必要になります。ここまで厳しく取り締まっているのにはやはり、安全性を守るという大きな理由があるからでしょう。階段を昇り降りするのは機械を使わなくても危険を伴うことです。高齢者の方や体が不自由な方にとっては特に大きなことでしょう。だからこそ定期的に検査をするなど、所有者や使用者をはっきりさせているのです。もちろん自宅で使っている椅子のついた機械だけではなく、エレベーターやエスカレーターなどもこれにあたり、こうした昇り降りの動きを伴うものは徹底して厳しい審査が常に行われているのです。だからこそわたしたちは安心して利用できるようになっていますし、今後も親しまれ続けていくことでしょう。
