階段昇降機のメリットや購入助成金の支給のご紹介
2019.06.03 Category:階段昇降機のメリットや購入助成金の支給のご紹介
階段昇降機とは
そもそも階段昇降機とはいっても普段あまり目にすることもないので、具体的にどのようなものなのか思い浮かばないという方も少なくありません。階段昇降機とは、階段にレールを取り付けることによって、そのレールに沿ってイスの部分だけが昇降するような設備になっています。
特に病院や大型スーパーとは違って、一般家庭のように屋内が狭い場合には、エレベーターを設置することができません。そういったエレベーターが設置できないような狭い屋内では、階段にレールを取り付けるだけなので階段昇降機を導入することは比較的簡単です。
その代わり、介護を必要としない方が階段を上り下りする場合には、一旦レールや昇降機を取り付けてしまうと、その分だけスペースが狭くなるのは当然です。狭い屋内がさらに狭くなるということをあらかじめ覚悟をした上で、昇降機を取り付けることが重要なポイントです。
助成金制度について
介護保険といえば、毎月の給料明細書を見ると給料から天引きされていることが分かります。給料から天引きされるのは40歳以上の方からであって、その年齢に満たない方は、加入が義務付けられてはいません。
介護保険への加入が義務付けられたのは、2000年以降のことです。介護による経済的な負担をできるだけ軽減する為の社会保障制度によるものです。
高齢になると車イスや階段昇降機が必要な方がいます。今まで毎月納めていた介護保険料で階段昇降機を買うことができないのか?と気になる方もおられると思います。しかし現行法では、階段昇降機は介護保険での購入は出来ません。
では階段昇降機を購入する際、何の支援も受けられ無いのか?と疑問視される声が有ると思います。
全国の都道府県では介護保険とは別に、階段昇降機用の助成金が支給される自治体が存在します。その具体的な金額については各自治体や利用者の身体状況によって様々です。上限金が20万円程度の助成金から100万円以上の助成金が支給される自治体などもあります。
こうした各自治体から支給される助成金というのは、原則的には返済する必要のないお金ということになります。しかし助成金の申請さえすれば誰でも簡単に支給されるというものでもありません。助成金を受け取るためには、各自治体が決めた要件を満たした上で、申請の手続きを行うと同時に審査にも通らなければいけません。いずれにしても助成金の支給を検討している方は、今お住まいの市役所の福祉課や各自治体に設けられている社会福祉協議会に相談することが先決です。その後、助成金の支給審査が通れば、各自治体の職員が申請をしている方の自宅に実際に訪問しながら、申請者の身体の状況やどのようなタイプの昇降機が設置可能かどうかなど事前に調査を行うようになっています。
階段昇降機のメリットやデメリット
階段昇降機ともなると助成金の支給制度があるくらいなので、高い買い物であるということは間違いありません。その代わり、階段を上り下りしないといけないお家などでは、昇降機があると体の負担は大きく軽減されます。
公的機関や病院では、車イスのまま1階から2階や3階を気軽に往復できるように、エレベーターを設置している所が多く見られます。ですが在宅生活ではどうでしょう?ホームエレベーターなどを設置させているお宅は限りなく少ないと言えます。
エレベーターが無いからと言って自力で階段を上り下りすることは高齢者にとっては、危険な場合があり一歩間違えると階段から転落する可能性もあります。
一般家庭の方の中には、値段が高いので購入するのをあきらめているという方もいらっしゃるに違いありません。階段昇降機の大まかな値段の相場ですが、安いものであれば60万円以内で購入可能なタイプもあります。一方、高いものであれば200万円近い値段のタイプもあります。
要するに、あまり安い買い物でないということも確かです。従って、住居スペースに余裕のある方は、一層のこと1階を居住空間にできるようにリフォームするという方法もあります。そうなると、毎回1階と2階とを往復する必要もなくなります。おまけに、多額の出費や危険などを想定する必要もありません。もちろんそうした場合には、介護保険を使って高齢者が住みやすいように住宅を改造するという計画も立てることができます。ちなみに現行法では、階段昇降機に介護保険は適用されませんが、高齢者が住みやすいようにリフォームする分については介護保険が適用されるようになっています。(状況によっては介護保険が使えないこともあります。)
介護を受ける人が楽になるだけでなく、介助する人にとっても随分と負担が軽減するようになるはずです。極端な例では、階段昇降機を設置するのは大変なので、息子さんや旦那さんが介護者をおんぶして、階段を上り下りしているというケースもあります。そういう介助者の様々な苦労や負担のことを考えると、やはり前向きに階段昇降機の設置、もしくは階段の上り下りをしなくてもよい方法というのを検討することは大切です。