階段昇降機の選択と相場以外に見るべきポイント
2020.03.12 Category:相場だけを気にするのは危険
若いころは気にならなかった階段も、年を取るごとに上り下りが難しくなっていきます。中には階段の上り下りを避けるあまり、家から出なくなる方もいるので、少しでも外に出るきっかけを作り、生活の不便を減らすためにも、階段昇降機の導入は検討したいものです。階段昇降機は、階段横に取り付けるリフトのようなもので、座席に座ってボタンを押せば、自由に階段を上り下りできます。導入コストも考えると、なるべく安い機材を使いたいところですが、相場だけを考えて購入するのは避けたほうが良いです。
階段昇降機にはたくさんの種類がありますが、その中には安い製品も数多く存在します。階段昇降機の価格にはかなりのばらつきがあり、50万円以内に抑えられる商品もあれば、100万円以上する商品も数多く存在します。商品自体の値段に加えて、工事費用も用意しなければならないので、出来れば安い商品を使いたい方もいるでしょうが、階段昇降機は取り付ける場所によって値段が大きく変わります。必要なレールの本数やオプションパーツの導入など、値段が変わる要素がたくさんあるので、正確な値段は見積もりをしてみないとはっきりしません。
相場はもちろん重要なポイントですが、値段が大きく変動することを考えると、もっと他の要素にも注目したほうが良いでしょう。たとえば商品仕様を見ても、座席の回転機能があると、踊り場での乗り降りがスムーズに行なえます。急に停電になっても、バッテリー方式の商品なら気にせず移動できますし、緊急時は停止するセーフティーが付けられた商品もあります。長く使うことを考慮するなら、相場だけを気にするよりも使いやすさや安全性にも気を配ったほうが良いでしょう。
取り付ける場所が重要
階段昇降機を導入する際は、取り付ける場所が非常に重要な要素となります。例えば階段が長ければレールの本数は増え、まわり階段があれば曲線レールを使う商品が必要になることもあります。階段昇降機の相場にはばらつきがあり、同じ商品を導入したとしても取り付ける場所に応じて大きく値段が変わることもあります。レール1本の差でも大きな価格差になるので、相場をチェックする以上に、取り付ける階段の状態や形状などについて詳しく調べてみましょう。
階段の広さは昇降機の取り付けにとって非常に重要なポイントです。座り心地に気を使い、座席が少し大きめに設定されている商品だと、狭い階段だと通れないこともあります。それなら座席が小さいものや、回転機能で移動スペースが確保できる商品を探すべきでしょう。大きな施設の階段だと、スペースが広く移動距離が長いこともあるので、その際は昇降機を二つつけて対応することもあります。個人の住まいでは珍しいでしょうが、階段の違いで取り付ける個数まで変わるとなると、相場はますます当てになりません。
階段は利用する人や取り付けている場所も各家庭によって異なります。普通に階段を上り下りする家族がいる場合、座席が折りたためる商品のほうが、移動スペースを楽に確保できて便利です。屋外に階段があるなら、屋外でも使える商品が必要ですし、階段の取り付け位置によっては、電源を確保する方法を新たに用意する必要もあります。そのほかにも生活スタイルで階段を取り巻く環境は大きく変わってくるので、階段昇降機を導入する際は、事前のチェックを一通り済ませておきましょう。
色々な商品に触れてみよう
取り付け位置や商品の仕様により、実際かかる費用は見積もりを依頼しないとはっきりと分かりません。もちろん値段の確認は重要ですが、必要以上に相場にこだわりすぎるよりも、色々な商品に触れてみましょう。長く使うので、高い安全性が求められる機械である以上、誰が使っても安心して使えるものを探したほうが、家族全員がこれから先安心して過ごせるようになります。
階段昇降機の情報は、各メーカーの公式サイトなどで確認できます。メーカーによっては複数のシリーズを販売しており、取り付け場所に合わせて商品を選べるようになっています。スペックや取り付けられる場所などを確認して、自宅でも使えるかどうか確認してみましょう。気になる商品があれば、実際に見積もりを依頼してみて、より具体的な価格や最も向いていると思われる商品が何か聞いておくと、今後の商品選びの参考になるでしょう。
カタログだけでは分からない使い心地などを知りたいときは、見学会などが開催されていないかチェックしてみましょう。実際に使ってみると、操作の仕方や移動時の速度などの細かい情報が分かるので、実際に使う方のことを考えて、より快適に使えるものが無いか自分の感覚を頼りに探してみましょう。
階段昇降機は相場以外にも見るべきところがたくさんあります。何年も使い続けられる耐久性や、緊急時でもトラブルを防止できる安全性、設置できる場所を選ばない汎用性など、ここは重要だと思うところは徹底してチェックして、より快適な住まい作りを目指しましょう。
