電源が入らない!~ペンダントスイッチに問題があったケース~
2022.03.14 Category:先日、階段昇降機が動かなくなったというご連絡をいただきました。
以前、「直線タイプの階段昇降機が動かないとき」という記事で、直線タイプの機種にありがちなケースをご紹介しましたが、今回は少し違うパターンでしたので、ご紹介したいと思います。
今回、屋内用の昇助くんをご利用で、ペンダントスイッチを使って電源を入れても電源が入らず、昇降機が動かないとのお話でした。ペンダントスイッチとはこちらです。
ペンダントスイッチで電源が入らなかった原因は……?
お電話でよくお話をお聞きすると、スイッチを入れたときはペンダントスイッチの「動」のランプが点灯しますが、指を話すとすぐ切れてしまうとのこと。
このお話で、ペンダントスイッチ内部の基盤に問題があると推測できましたので、部品交換にうかがうことになりました。
ペンダントスイッチの中にある基盤とはこれです。並べてみるとスイッチとの対応部分がわかると思います。
基盤のいちばん上の出っ張りが、スイッチの「電源」にあたる部分ですが、この部分に不具合が生じていたことが原因でした。
スイッチの「電源」はノック式ボールペンのように、押すたびに、押下した状態とそうでない状態が切り替わる仕組みです。それが効かなくなって、押したときは押下状態になるが、離すと戻ってしまっていました。そのため、電源ランプは押している間しか点灯しなかったのです。
基盤を交換することで、問題なく動作するようになりました。
ペンダントスイッチの電源は入れっぱなしがおすすめです
実は、この「電源」、あくまでも「ペンダントスイッチの電源」であって、「階段昇降機の電源」ではありません。ペンダントスイッチの電源を切っていたとしても、階段昇降機本体にはコンセントから給電されて続けています。
そのため、もし、待機電力などがご心配でこの電源を切っておられるのであれば、あまり意味はありません。ペンダントスイッチに電源が着いているのは、非常時に停止させたいときや、スイッチを誤って操作してしまう場合に備えてです。一般のご家庭で、屋内に設置されているものであれば、ペンダントスイッチの電源は入れっぱなしにしていただいて問題ないと思います。
ちなみに、よく消費電力についてご質問をいただきますが、階段昇降機が使用する電力は非常にわずかです。1~2階のご利用で、1日10往復したとして、1日あたりの電気代は2円程度です。待機電力についてもご心配には及ばないでしょう。
屋外設置の場合は、万一の、いたずらなどに備えて電源を切ったほうがいい場合もありますが、その際も、ペンダントスイッチのキーを使用して管理されることをおすすめしています。キーとは以下の部分です。
キーを抜いておくことでペンダントスイッチが使用できなくなります。電源ボタンを使っての管理よりも、電源ボタン故障のリスクが減らせますので、こちらのほうがおすすめです。
以上、ペンダントスイッチの基盤が故障して電源が入らなかったというケースをご紹介しました。
このように、「階段昇降機が動かない!」と一口に言っても、その原因にはさまざまなものがあります。今回のように交換が必要な場合もあれば、お電話だけで解決できることもありますので、なにかございましたら、ご連絡ください。