高齢者が階段を登るのが難しい理由と、有効な対策を解説
2024.03.04 Category:高齢者にとって、日常生活の中で階段の上り下りは大きな壁となることがあります。
年齢を重ねるにつれ、足への負担が増大すると、膝の痛みなどの不調が生じやすくなり、結果的に階段の昇降が苦痛に感じられるようになります。
今回は、高齢者が階段を登るのが難しい理由と、それに対する有効な対策を紹介します。
高齢者が階段を上り辛いと感じる理由
階段を上り下りする時、平坦な道を歩く場合に比べて、足を、より頻繁に、そしてより高く持ち上げる必要があります。
これは、一段一段を乗り越えなければならないためで、普段の歩行に比べてより大きな動作が求められます。
また、階段の上り下りでは体重の移動も伴います。これにより、下半身は上半身を支える重要な役割を担い、特に上りの際には、足に上半身の重さが加わるため、足への負担が増加します。
加齢により、筋力の低下も伴い、足を上げづらくなったり、体重を支えづらくなるからです。
高齢者が階段を上りづらい主な原因は、ロコモ?
高齢者が階段の上り下りに苦労する原因の一つとして、ロコモティブシンドローム(運動器症候群)、略してロコモが挙げられます。
ロコモとは、運動を司る骨や関節、筋肉などの運動器官が障害を受けることにより、転倒や骨折のリスクが高まり、結果として介護が必要になる可能性が高い状態を指します。
ロコモ以外に、階段を上りづらくしている原因とはなんでしょうか。
階段が上りづらい高齢者が直面する課題
高齢者が階段を登りづらくなるのは、次に挙げるような課題があると考えられます。
- 筋力の低下
- バランス能力の低下
- 関節の柔軟性の低下
- 恐怖心
こうした課題に、どのように対応していけばいいのでしょうか。対策を考えてみましょう。
階段を上りやすくする対策とサポート
家の中での対策
手すりの設置、滑りにくい素材の使用、段差の解消などを行います。
公的介護保険を活用した、福祉用具の導入や、住宅改修などで対応できます。担当のケアマネージャー様に相談してみましょう。
体力向上のための運動
軽いストレッチやウォーキングで筋力とバランス感覚を鍛えます。
こうした地道な努力も大切です。主治医と相談しながら、基礎的な身体能力の維持・向上に努めましょう。
テクノロジーの活用
階段昇降機やホームエレベーターの設置です。
こうした機器は介護保険の対象にはならないため、費用はかかってしまいますが、階段の上り下りが難しいことへの対策としては効果的です。
階段昇降機の設置事例
信頼性と安定性を考えた親切設計
屋内直線型階段昇降機「昇助くんSEC9K」を設置させていただきました。踊り場を挟んだ180度の曲線型階段ですので、曲線型を設置する方法もありましたが、ご家族の退院時期に合わせて、できるだけ早期に設置したいというご意向であったことから、曲線型よりも早めに設置可能な直線タイプ2台設置という形になりました。
寝室を2階に!昇助くんNRO9-Rの設置事例
寝室を2階に戻すことができました
かつて寝室は2階にあったらしいのですが、階段の昇り降りが困難になられてからは、1階に移しておられました。以前のように寝室を2階に戻すために、今回昇降機を設置されました。「これで安全に2階に上がれるようになり、良かったです」と喜んで頂けました。
階段昇降機を設置することで、高齢者が階段を登れない問題を解決することができます。
階段昇降機を購入するかレンタルするか
階段昇降機の導入を考える際、購入とレンタルの二つの選択肢が存在します。
購入を選ぶ場合は、初期投資が大きくなる一方で、レンタルの場合、初期費用を大幅に抑えることができ、短期間での利用や試しに使用する方におすすめです。
まとめ
今回は、高齢者が階段を登るのが難しい理由と、それに対する有効な対策を紹介しました。
階段の上り下りは日常生活において避けて通れない動作の一つですが、高齢者や体の不自由な方にとっては、大きな負担となり得ます。
もっと快適で安全に建物内を移動する手段として、階段昇降機の設置があります。
階段昇降機は、様々なニーズに合わせて設計されており、使い勝手が良く、日々の生活を大きく改善してくれます。階段昇降機の設置は、階段昇降機のプロにご相談ください。